クラニオというのは頭蓋骨のことで、セイクラルというのは仙骨のことです。この間には背骨があって中枢神経の脊髄が通っています。そして脊髄の中には「脊髄液」が満ちていて、脳を保護しています。
クラニオ・オステオパシーの研究者であるサザランド氏は「脊髄液はまるで生き物のように、背骨のルートを上昇下降の動きで繰り返している・・・」と語っていました。
一方、DR.アップレジャーは脳外科手術の際に患者の硬膜に触れたら、やはり「生き物のように私の手からリズミックに滑り動くのを繰り返している・・・」と語っていました。
こうした動きをCRI(クラニオ・リズミック・インパルス)といって、安静時には1周期7秒程度の波の動きを繰り返します。つまり脳から仙骨まで脊髄液の下降波に3.5秒、逆に仙骨から脳への上昇波に3.5秒程度で動きを繰り返します。
CRIを観察していると動きはしだいに沈静化していき、やがて静止します。これをスティルポイントといいます。静止時間は5秒程度の短いものから、もっと長い時間の場合などその都度変わります。この静止時に脳波はガンマ波が現れて、脊髄液を多量に分泌します。
CRIはクライアントの頭や仙骨に手の軽いタッチで触れることによって感じ取ることができます。もっともちょっとした訓練が必要になりますが、知ってしまえば誰でもすぐに捉えることができるようになります。

クラニオセイクラルの施術の基本はCRIの動き、つまり脊髄液の上昇下降の動きを捉えて静止状態に導くことにあります。そうして心と体を調和させていくんです。
ちなみにヨガでは特殊呼吸法を使った瞑想で脊髄液の上昇下降の動きを観察します。もっとも脊髄液という表現は使わないで「プラーナ=氣」のコントロールとして行いますけどね。

クラニオセイクラルもヨガの瞑想、どちらも注意点としては終了後にはすぐに動かないで、しばらく静かに安静にしておくことが必要です。クリヤヨガのグル、パラマハンサ・ヨガナンダ師の説明によると、瞑想後にすぐに立ち上がることは、せっかく満たしたばかりのミルクの桶を蹴飛ばすようなものだと、強く注意しています。
あなたもクラニオセイクラルの施術を学んでみませんか?脊髄液の動きから神秘の扉に足を踏み入れてみましょう。脳の動作環境は変わって、新しい世界が現れますよ (*^-^*)
