アレクサンダーテクニークの学び方 (その1)

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アレクサンダーテクニークは姿勢と動作を良好にするワークです。猫背やストレートネック、丸腰や反り腰などから生じる体の不調和を改善して、正しい体の使い方を習得するんです。

体は気持ちよく変化、それも筋肉質のものではない・・・言うなればオーガニックな体の体験なんです!

さて、そのやり方なんですけど、これがまた不明瞭で私自身も初めてレッスンを受けたときは、いったい何をやっているのか、さっぱりわけがわからない・・・

習得するといっても、まるで禅問答で悟りでも開くようなものでしたから、自分で手探りで進んでいくしか道はないんです。

でもね、私もアレクサンダーテクニークを始めてから、もうかれこれ30年以上も経ちますから、そろそろもっと明確簡単に実践できる方法というのが、分かってくるわけです。

それで肝心の習得方法なんですけど、たいへん繊細な領域の感覚に目を向けるので、まずは強い刺激からいったん離れることが必要になります。指圧やマッサージ、ストレッチのように筋肉に刺激を与えるようなことは禁止にするわけです。

強い刺激を好んで求めてしまうと感覚が麻痺して、繊細な領域を開発することができなくなるんですよね。そしてこの繊細さというのは皮膚の流れと方向性のことです。

皮膚をソーッと優しく手でゆっくりと、なでてあげましょう。このとき「逆ナデ」するとイラ立つ感じがしますよね?流れに逆らわないで、気持ちの良い方向になでてあげるんです。

アレクサンダーテクニークは実は馬の世話をしている時に、馬が喜ぶなで方というのがヒントになったそうです。「馬と人間を一緒にするのはどうか・・・?」と思うかもしれませんが、やっぱりどちらも地球上に住む生き物ですから、共通している部分もあって当然です。

実のところ感覚器官は、むしろ動物の方が人間よりもはるかに優れているので、動物から教えてもらうこともたくさんあるんですよね。

(次回に続く)